おじさん始めました

40歳を目前に高血圧、腰、首、の違和感を覚え始めた独身おじさんの健康改善体験記ブログ!

おじさんとウサギの12年間。

どうも、おじさんです。

おじさんは「コテツ」と言う名前のウサギを飼っていました。

過去形からわかる様に、2018年11月21日に亡くなりました。

少しでも自分を慰め、納得させる為に『月に帰った』と表現をしています。

でもそんな言葉を使った所で彼が死んだ事実は変わらないし、この心に去来する寂しさや、後悔は決して嘘では無く、事実として今もおじさんを苦しませています。

 

さて、ここからは少しだけおじさんの一人話になります。

暗い話も明るい話もありますので、悪しからず。

 

おじさん初めてウサギを飼う

彼と出会った頃は、おじさんもまだ20代後半のまだ青年でした。

当時付き合っていた女性が小動物等、可愛らしい物が好きだったので、ペットショップによく動物達を見に行っていました。しかし、実際に飼う事なんて考えてもおらず、ただペットショップを身近な動物園と見て足を運んでいたんでしょうね。

 

ある時いつもの様にペットショップに足を運んだ時に1羽のウサギに目が行きました。そのフワフワとした容姿にモコモコの毛並み。何より耳が垂れている愛嬌のある顔立ち。とても大人しい『ロップイヤーラビット』でした。

おじさんは衝動的に彼女に言いました。

 

おじさん「この子…飼うわ…」

 

彼女「えっ!?」

 

それはそれはビックリされました。

いつもは小動物を見て「可愛いねー、飼いたいねー」と言うだけ言って満足するのがお決まりだったのですから。そんないつものお決まりを破り、衝動的に購入を決めてしまいました。

 

見ればとても大人しく、静かにピクピクと鼻を動かしています。

目を細め、この子をペットとして飼ってからの想像に思いを馳せます。人間良いイメージを先行し、後先考えずに行動する事も多々ありますが、この時は完全にイメージ先行で行動していました。

 

ロップイヤーラビットの子を貰う為に店員さんを呼びますが、休日と言う事もあり全ての店員さんが接客に追われていました。タイミングが悪いなと思ったりしましたが、急ぐ事も無いと思い、少し待つ事にしました。

 

視線を遊ばせ、他のウサギのケージに目をやります。皆この子同様に静かにこちらを伺っています。怖がっているのか、他の動物の鳴き声で緊張しているのか。その心は伺い知れないですが、大人しかったです。そんな静かなウサギ達のいてる中、おじさんと目があった瞬間にこちらに近づき、器用に直立するウサギがいました。

 

綺麗な小麦色(キャスター)の毛並み。

ケージ内を所狭しと走り、ジャンプする。

人が近づけば興味津々で寄ってくる。

 

そんな元気一杯のウサギさん。

そのウサギの名札にはこう書かれていました。

 

『ミニレッキス9800円』

 

と。 それがこの生命の値段でした。

狐の様な鮮やかな毛色、または力強い虎の様な毛色。

形容するのにはチープなのですが『とにかく綺麗な毛色』でした。

しばらくして、店員さんがやって来ます。

 

店員「大変お待たせ致しました」

 

おじさん「すみません、このミニレッキスを下さい」

 

彼女「えぇーーーーーー!?」

 

こうして、おじさんとミニレッキスの子供との生活が始まりました。

 

名前は『コテツ』

 

虎徹であり、狐鉄でもある鮮やかな小麦色。

おじさんとウサギの12年が始まったのです。

 

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育児ノイローゼになるおじさん

12年前。

時代はインターネット盛期。

ニコニコ動画が大流行したり、ライブドアが問題になっていました。

この時期、まだスマートフォンなんて物はなかったと思います。

ガラケー最盛期です。

お財布ケータイ機能、赤外線機能、テレビ機能、ラジオ機能、骨伝導機能。携帯電話にありとあらゆる機能を詰め込んでは発売していた様な気がします。

今はスマホが壊れたら買い替えするのに躊躇するくらいの価格ですが、この当時はまだ買い直しがし易かったと記憶しています。もっと言えば、おじさんの学生時代はポケベルから携帯電話に移行しつつある時代で、携帯電話が壊れても即日1万円もあれば好きな機種が手に入るなんともお安い時代でもありました。

 

かなり話が逸れましたが、当時もある程度は調べる事が出来たインターネット。ウサギの飼い方を調べます。そうなんです。購入してから色々と調べるおじさん。今ではニッチな事でも検索に引っかかる時代ですが、ミニレッキスをピンポイントで記事にしている様なサイトも少なく、四苦八苦しました。それでもミニレッキスの性格や気性を纏めているサイトもあり、大変参考になったのを覚えています。今現在、ミニレッキスを紹介する上でよく書かれている事があります。

 

・甘えん坊。

・やんちゃで人懐こい。

・トイレはしっかりと覚える。

・飼いやすい。

・穏やか。

・撫でると気持ちが良い。

 

などなど。

これらの言葉をよく見かけます。

この言葉を信じて素直にミニレッキスを購入しようとしている人に言いたいです。

 

その子による

 

と(笑)

12年暮らした結果、確かに当てはまる事もありましたが、おじさん的に一番困った事がありました。それは『トイレを覚えさせる』と言う事でした。

これは本当に初期から悩まされ続けました。子供のコテツは所構わずオシッコも糞もしてくれて、一向にトイレを覚えなかった。三角コーナーのトイレ砂に、コテツがした糞やオシッコをしてしまった箇所を切り取って入れて、臭いでトイレと言う物を覚えさせようと頑張った。それを3ヶ月程繰り返していました。

しかしそんなこちらの思いとは別に、コテツは相変わらずトイレは覚えないし、有ろう事かオシッコをケージの外に向けてする様になった。ケージの外とは勿論おじさんの部屋です。次第に外に向けて器用にオシッコをする回数が増えるコテツ。

相も変わらずトイレは用意しているものの、綺麗なままで覚えてくれない。そんな状況が続き、次第にケージを新聞紙で四方囲み、一切何も見えない様にして、オシッコを飛ばさない様になりました。そんなこちらからも、コテツからも相手が見えない毎日に、育児ノイローゼの様な状況に陥っていきました。

 

『この子は頭が悪い』

『きっとあのロップイヤーラビットならこんな事はしなかったはずだ』

『もう誰かに譲って飼って貰おう』

『ウサギなんて飼うんじゃなかった』

 

これは、おじさんが本当に思った事です。

命を預かると言う事は並大抵の覚悟では足りませんでした。

ましてや、犬や猫の様にある程度の意思疎通が出来る様な動物でもありません。

ウサギは自分の感情や状態を極限まで隠す動物です。

だから、どんなにコテツの気持ちが知りたくても、どうしても理解出来ませんでした。

人懐こいと言うものの、別に膝に乗ってくれる訳でもありません。賢くトイレを覚えると言っても覚えてはくれません。飼い易いと人は言うかもしれないけど、飼い難い。撫でると気持ちは良いけど、大人しくしてくれない。

この時期、おじさんはコテツを迎い入れた事に本当に後悔していました。

 

きっかけは去勢手術

思い通りにならない飼育に悩みながら、既に半年程経過したある時、コテツの変化に気付くことになりました。妙にテンションが高く、普段も活発ながら疲れ知らずに活発状態。何より部屋で運動させている際、何時もは好き勝手に部屋の中を動き回っていたのに、ずっとおじさんの足に擦り寄ってスリスリしてくる。

 

んんん!?

 

あまりの懐き具合におかしいと思い、何気なく抱っこをしてしてみたら、コテツのコテツがもの凄く元気になっていました。小さなヤングコーン的な物が生えていたのです。

コテツにとって初めての発情期、飼い主のおじさんにとっても未体験のウサギの発情期。調べればウサギの発情期は凄いらしく、プレイボーイと言うブランドのロゴも、その有り余る性欲や発情の象徴としてウサギにしたそうです。

 

でもそんな事は知らないおじさん。

慌てふためきながらも動物病院への相談や書物やネットで勉強。どうやら発情期を迎えると、これから毎日発情するとの事で、去勢手術をしなければ将来的に膀胱周りの疾患が発生する確率が高くなるとも言われており、結果手術をする事にはなるのですが、猫や犬の去勢や避妊手術は経験がありましたが、ウサギとなると初めてであり、数週間は悩みました。それでも動物病院の先生から

 

「少しでも長く一緒にいられる方法の一つと考えてみて下さい」

 

と言われて、最終的には決心しました。

あまり懐かず、トイレも覚えてくれず、好き勝手に暴れるコテツですが、少しでも一緒にいれるならと去勢手術に踏み切りました。

もう随分と昔の事なのですが、おじさんのお世話になっていた動物病院では去勢手術の費用は15000円前後だった気がします。今では費用も変わっているかも知れません。これからウサギの去勢&避妊手術を検討されている方は、行きつけの動物病院で確認して下さいね。

 

 手術も無事に終え、エリザベスカラーを巻かれて無事に退院。心なしか疲れ切っている表情を見せていましたが、無理もありません。麻酔やましてや動物病院での初めての手術。相当なストレスだったと思います。なので、帰宅後は沢山ゆっくりと撫でて、沢山褒めてあげました。

 

去勢後ではないけどこんなカラーで帰ってきたコテツくん。

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もう何をどうしても可愛らしい姿です(親バカ)

手術を終えて数日でコテツにある変化が現れました。

それは以前の様にケージの外に向けてオシッコを一切飛ばさなくなった事と、非常に落ち着きのある性格に変わった事でした。スプレー行動が去勢後に一切無くなった事にも驚きましたが、あれほど頑張って覚えさせようと必死だったトイレも何の問題もなくしてくれています。

 

『ここでオシッコすれば良いんでしょ?知ってるよ?』

 

そんな言葉が聞こえて来そうな程に完璧なトイレです。

今までのあの悩みや苦労は何だったのかと思える程に呆気なかったです。しかし、それはウサギで雄であるコテツの本能をきちんと理解していなかったが故の失敗であると今では思えます。もっと最初に、ある程度でもマーキングの為のスプレー行動を理解していれば、コテツに対して酷い感情を生まなかったのかもしれません。今となっては、あの時に芽生えた酷い感情は、それから続く12年の戒めになっていたので、良し悪しでもあるのですが。

 

室内飼育の難しさ

「え?室内飼育って難しいの?」

 

と思われるかもしれません。

全然難しくないですよ。犬の様に散歩に行かなくても良いですし、猫の様に勝手に屋内外で遊んだりもしないのですから。では何が難しいのかと言うと慢性的に起こりうる『運動不足』が原因で起こる肥満体型なんです。

 

室内で時々ケージから出して運動する時間を、飼い主様は必ず持たれていると思います。リードを付けて、ウサギと一緒に散歩する『うさんぽ』も人気です。

ウサギの運動になる様な事が定期的に出来る方は良いのですが、おじさんの場合時間が取り難い時期もあって、コテツの運動不足が起こりました。運動不足に陥る事で、人間同様に『肥満』になります。肥満になるとウサギは毛繕いや、食糞時に上手く出来なかったり、お尻周りが汚れてしまい後々炎症を発症したりと大変な事になります。

 

コテツは餌を与えると美味しそうに食べます。

1日1時間の狭い室内運動では思い切り走る事も出来ずストレスだったでしょう。

それはそれは美味しそうに食べる事でストレス発散をしている様でした。

餌を入れるお皿に決まった量(それでも多い)を入れてもあっという間に完食し、足をダンダンッ!と鳴らしておかわりの催促をするコテツ。結果、最盛期で

 

体重7kg超え!!

 

と言う事になり、動物病院の先生からもダイエットをする様に、お叱りも頂きました。コテツが年老いて、食が細くなるまで本当に大きなウサギだったのです。体重の増加は人間と同様に足のトラブルに繋がります。ウサギの個人差はありますが、おじさんの様に、気づけば毛繕いも出来ず、お尻周りのトラブルを起こして、ウサギに苦労をかけてしまう事もあります。

 

 こんな風に。

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 コテツ「うわぁぁぁぁっ!なにをするだぁぁぁー!?」

 

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先生「バリカンで綺麗にしますね~」

 

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コテツ「解せぬ」

 

と、こんな風にウサギに無用なストレスを与える事にもなるので、これを読んでいる皆様もお気をつけ下さい。個人的には丸々とした体型のコテツが大好きだったんですけどね(笑)

 

老いが始まる

コテツと暮らし始めて10年程したある時、初めて彼に対して『老い』を感じました。

食事の量、運動量、毛並み、睡眠と、あらゆるコテツの行動に老いが伴う様になったのです。

ミニレッキスの平均寿命は7~8年とも言われているので、10年ともなればそれなりにくたびれて来て当然です。コテツの10年はおじさんの10年でもあります。コテツを家族に迎い入れた時に付き合っていた女性とも随分前に別れ、その後も何人かの女性ともお付き合いしては別れを繰り返してきました。

それでも仕事にプライベートに疲れて帰宅してもコテツが何時もの様に待っていてくれました。

 

『おかえり!ご飯!!』

 

そんな食いしん坊で真っ直ぐな彼が居てくれたからこそ、おじさんは毎日を諦めず腐らず生きてこれました。

 

「ただいま、コテツ」

 

この言葉を必ず帰宅してはコテツに話しかけます。

そんな彼とおじさんとの毎日の日課です。

そんな生活が12年も続いたんです。

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あれだけ無責任に勢いで購入し、勝手に失望し、反省と後悔を繰り返しながら、日々一緒に老いを受け入れつつ、ちょっとした事でも一緒に楽しみ共有して過ごしました。しかし12年と言う年月はコテツの体を緩やかに蝕んでいきました。高齢のウサギは、人間の高齢者と同じ状態になる事を知って頂きたいです。コテツの例で挙げるなら、

 

・骨が変形しまともに座れなくなります。

・寝たきりになります。

・自立しての食事も食糞が出来ないから嘘の様に痩せ細って行きます。

・食事も水も常に介助しながらでないと食べれません。

・トイレも指定の場所でなんて、もう出来ません。

・床ずれによる怪我が増えます。

・ 甘えてきます。今までない以上に静かに指や腕を舐めて甘えてきます。

 

※亡くなる1ヶ月前のコテツ

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 老後に備えるのはまずは気持ちだと思います。

一緒に生活をしてある日急に老ウサギになる訳ではありません。

様々な障害を経て初めて気付く事が出来るのです。

シニア用の餌も普段の餌に混ぜながら慣らしていきました。

晩年、介護をしていて一番助かったのはダイソーで売っているペットシーツでした。レギュラーとワイドの2種類を上手く活用出来たと思います。

 

コテツの12年と僕の12年

長かったのかな?

12年だしね。

でもあっという間だった様な気もするよ。

 

色々な偶然や気まぐれが重なって、君と縁を結べた事が奇跡なんだなと本当に思う。僕はね、今でも考える事があるんだけど、どうしてあの時、あの場所で『ウサギを飼おう』と思ったのか。これが不思議で仕方ないんだ。何度もあちらこちらの店に行っては他の動物達を見て満足して帰る、ただの冷やかしの客だったのに。

 

どうしてあの時、ウサギを飼いたいと初めて思ったんだろうね?もしかしてその小さな体で君が呼んでくれたのかな?それは、君が僕なら良いよと選んでくれたのかな?もしそうだったなら嬉しい。本当に嬉しいよ。

 

僕は本当に何も知らなくて、君にいつも不便をかけていた駄目な飼い主だったと思う。

飼い主と言うよりは、父親である時も、兄弟である時も、パートナーである様な時もあった。12年と言う月日は、不慣れな僕を少しづつ成長させてくれた。そして日を追うごとに僕と君は家族になれた。そこは誰にでも誇れる自信がある。

 

なぁ、コテツ。

 

最後の朝、いつもとは違うお前は、俺の指を珍しく噛んで、すぐ舐めてくれて。あれがお前なりの最後の挨拶だったのかい?

 

なぁ、コテツ。

 

お前のいなくなった部屋は思った以上に広く感じてな、俺はどうして良いのかわからないよ。

 

なぁ、コテツ。

 

お前が心配しない様に、もう泣かないと決めたけど今も涙が止まらないんだ。お前に会えない事が悲しいんだ。お前をもう撫でれない事が怖くて仕方ないんだ。俺はずっとずっと弱い人間なんだよ。痛くても辛くても最後まで頑張ったお前とは違って、弱い弱い人間なんだ。

 

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なぁ、コテツ…。

 

ほんまに、今までありがとうな。

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